【島原城築城400年記念】
デジタル展覧会「色めく 島原花鳥園 – 江戸時代のボタニカル・アートをめぐる」

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<展覧会概要>

2024年は、島原城築城(1624)から400年。これを 記念して、島原藩の本草学を起点としたデジタル展覧会「色めく島原花鳥園-江戸時代のボタニカル・アートをめぐる」(全4章)を開催します。

島原城主の薬園で、日本三大薬園の一つにも数えられる国指定史跡旧島原藩薬園跡に関わったとされる藩医・本草学者賀来佐之、その弟で画家賀来飛霞が残した博物学資料の中でもとりわけ美しい“動植物写生図”にフォーカス。賀来佐之の師匠シーボルト の西洋的画法を取り入れた植物図譜、果ては江戸・ 京都の花鳥画の名作まで、江戸時代のボタニカル・アートをめぐる“図鑑の花鳥風月”をお楽しみください。

<章目次>

序 章 島原城主の御薬園島原藩薬園
第1章 賀来佐之 島原花鳥ミュージアム
第2章 賀来飛霞 日本の植物をうつす
第3章 シーボルトの図鑑コレクション
第4章 江戸・京都の名作 花鳥風月をめでる

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本展覧会制作のきっかけは、2023年にシーボルト来日200周年記念のデジタル展覧会制作を担当したこと、私の故郷が2024年に島原城築城400年記念のアニバーサリー・イヤーを迎えようとしていたことに始まります。

シーボルトのデジタル展覧会の中でも、シーボルト『日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)』の植物図譜の美しさが際立っていたこと、シーボルトの弟子 島原藩医 ・本草学者 賀来佐之が関わった美しい動植物図譜『鳥獣図鑑』が残っていたことから、2023年から2024年の記念を連動させ、シーボルトと弟子 賀来佐之を“ボタニカル・アート”というテーマでつなぐデジタル展覧会を制作する基本構想を立ち上げました。

また2023年に放送されたNHK朝ドラ「らんまん」によって、全国的に“植物図鑑”に注目が集まったトレンドを追い風として、島原にも美しい“植物図鑑”があることのスマートなご紹介につながると考えました。

デジタル展覧会とした理由は、島原城はスペース等の都合上、常設展示のみで、企画展示室がなかったため。スペースを気にする必要がないデジタル上に小さな企画展示室を半永久的に展開し、お手元のスマホで気軽に美術鑑賞できるデジタル展覧会の仕組みを導入し、擬似的に島原城の企画展示を開催することに。

★デジタル展覧会にした場合は、後述する商品とのQRコード連携もしやすい点も採用のポイント。

<デジタル展覧会名>

・全体を通して四季折々の色彩豊かなボタニカル・アートを並べる
・眺めるだけでも美しい花鳥園をめぐっているような鑑賞体験を
「色めく 島原花鳥園 -江戸時代のボタニカル・アートをめぐる」と銘打ち

<重点>

《島原本草学者 賀来佐之の功績を起点に》
・本草学のガーデン「旧島原藩薬園跡」
・島原のボタニカル・アート『鳥獣図鑑』

<章構成>

《ボタニカル・アートを比較対照》
・島原本草学の“動植物写生図”
・科学的な“西洋植物画”
・余情豊かな“日本植物画(花鳥画)”

<レイアウト>

《実際の美術館をめぐるような回遊体験へ》
・絵図と説明のスムーズな動線デザイン
・絵図と説明のジャストな量感デザイン

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本展覧会は、島原城の“月下の梅園”の世界観を表現した 島原城築城400年記念商品|島原城 Art Aroma「月梅」(デジタル展覧会付きアロマスプレー)という土産品に付属して、販売開始しています。(販売場所:島原城本丸売店 ほか)

美しい植物図譜の“デジタルアート展”と、植物から抽出された“香りの土産品”をとりあわせることで、天然の香りによる森林浴に包まれながらアート鑑賞できる高質空間をご体験いただけます。

>>Art Aroma「月梅」の詳細はこちら

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2024年は、島原城関連のイベントが数多く予定されています。特別なアニバーサリーイヤーを是非お楽しみください。

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Creative / 企画ブランディング、web開発、文章作成、画像選定・編集、デザイン、商品開発ほか

Exhibition image  /

■掲載写真の資料出典

・伊藤若冲《月梅図》、酒井抱一《桜図屏風》、鈴木其一《朝顔図屏風》(所蔵:メトロポリタン美術館)・賀来飛霞『動植物写生図』《藤にバッタ図》、《紫陽花図》(所蔵:大分市歴史資料館)・川原慶賀『草木花実写真図譜』《カザクルマ》(所蔵:国立国会図書館)・葛飾北斎《桔梗にトンボ》(所蔵:東京国立博物館)